INUKIBA

飲食店 居抜き開業の流れを、実務目線で一気通貫に解説します。

条件整理・物件選定・内見・契約交渉・許認可・開業準備までを、現場のチェック観点とともに5ステップで解説します。 居抜き物件の選び方を「コストを抑える視点」だけでなく、「収益を最大化する視点」で整理しています。

STEP 01

条件整理

出店構想を、賃貸借契約に乗せられる「条件」に翻訳します。

業態・客単価・席数・厨房規模・希望エリア・投資上限を一つの軸に整理することで、内見の判断スピードと交渉力が大きく変わります。

チェックリスト

  • 業態・コンセプト・客単価・想定回転数
  • 必要席数・テーブル/カウンター構成
  • 厨房規模(必要熱源・冷蔵冷凍量・作業動線)
  • 希望エリア優先度(1次/2次/3次候補)
  • 賃料上限・初期投資上限・自己資金/融資枠
  • 営業時間・深夜営業有無・客層

INUKIBA の着眼点

「絶対条件」と「妥協可能条件」を分けて整理すると、候補物件の取捨選択が早くなります。希望条件を文章ではなく数値で持つことが、後の交渉でも効きます。

STEP 03

内見・設備確認

現地で「使える設備」と「追加投資が必要な箇所」を仕分けます。

厨房・排気・給排水・電気・ガス・消防・看板・営業制限を一気にチェック。図面と現況の差分を持ち帰ることで、見積もり精度が一段上がります。

チェックリスト

  • 厨房レイアウト・作業動線・冷蔵/冷凍容量
  • ガス容量(号数)・電気容量(kVA)・三相動力の有無
  • ダクト径・経路・グリストラップ・排水勾配
  • 給湯・空調能力・換気回数
  • 消防設備(自火報・誘導灯・消火器)と防火区画
  • 看板掲出位置・面積・夜間照明の可否
  • 営業時間・業態制限・近隣からの過去クレーム履歴

INUKIBA の着眼点

重飲食可でも、現況設備が軽飲食向けというケースが頻発します。ダクト・グリストラップ・ガス容量の3点は必ず現地で確認してください。

STEP 04

申込・条件交渉

造作譲渡額・引渡し時期・賃貸条件を、収益計画と整合させます。

申込書提出後、貸主・前テナントとの間で条件を詰めていきます。フリーレント・原状回復範囲・解約予告期間など、後から効いてくる項目を初期段階で詰めることがポイントです。

チェックリスト

  • 造作譲渡額・対象範囲・引渡し状態
  • 引渡し時期と内装工事の重ね期間(造作期間)
  • 保証金・礼金・仲介手数料・前家賃
  • フリーレント月数と発生条件
  • 原状回復範囲(造作買取分の扱い含む)
  • 解約予告期間・中途解約違約金
  • 業態変更可否・看板掲出条件・営業時間制限

INUKIBA の着眼点

造作の引渡し時期を1〜2週間前倒しできるだけで、開業日が早まり初月売上が立ちます。ここは賃料1〜2か月分の交渉価値があります。

STEP 05

開業準備

許認可・採用・メニュー・販促を、開業日逆算で進めます。

契約締結後は、保健所・消防・税務・採用・販促を並行で動かす局面に。タスクが多いため、開業日から逆算したスケジュール表を持つと迷いません。

チェックリスト

  • 食品営業許可(保健所事前相談 → 図面 → 検査)
  • 深夜酒類提供飲食店営業届出(深夜0時以降に酒類提供する場合)
  • 防火管理者選任・消防計画届出
  • 個人/法人開業届・青色申告承認申請
  • 採用・教育スケジュール(オープン1週間前のロープレ確保)
  • メニュー開発・原価設計・仕入先選定
  • 看板・SNS・Googleビジネスプロフィール・予約導線整備

INUKIBA の着眼点

保健所事前相談は図面確定前に行うのが鉄則です。シンクの数・手洗い位置・客席との区画など、後から直すとコストが膨らみます。

主な許認可と届出

業態によって必要な許認可は異なります。物件契約前に取得可能性を確認することで、契約後に出店不可となるリスクを避けられます。

食品営業許可

業態に応じた営業許可を保健所で取得します。図面確定前の事前相談で、シンク数・手洗い位置・厨房と客席の区画を必ず確認してください。検査から許可証発行までは概ね1〜3週間です。

深夜酒類提供飲食店営業届出

深夜0時以降に酒類を提供する場合に必要な届出です。バー・スナック・居酒屋は要注意。届出は警察署生活安全課で受け付け、用途地域や近隣条件で出せない物件もあるため契約前確認が安全です。

防火管理者選任

収容人員30名以上の店舗で必要となります。事前に資格講習を受け、消防計画と併せて消防署へ届出。実務上はオーナーまたは店長が取得するケースが大半です。

風俗営業許可

接待を伴う業態(キャバクラ・スナック等の一部)は、別途風俗営業許可(1号)が必要です。用途地域・近隣施設からの距離制限があり、出店可否は物件依存度が極めて高い項目です。

初期コストの内訳と目安

業態・坪数・立地で振れ幅は大きいものの、抜けが起きやすい費目を一覧化しました。資金計画の初期叩き台としてご活用ください。

費目目安・要点
保証金・礼金賃料の6〜12か月分が目安(物件により大きく変動)
造作譲渡費用無償〜数百万円。設備の残存価値・需要次第
追加工事費設備の差分補修・内装意匠変更で50〜数百万円
厨房・什器・備品新規調達分。居抜きで圧縮効きやすい領域
初期仕入・販促オープン在庫・SNS広告・チラシ・看板など
運転資金賃料・人件費の3〜6か月分を確保しておくと安全

※ 上記は一般的な目安です。物件・業態に応じて個別にお見積もり・資金計画をご相談いただけます。

開業ガイド よくある質問

居抜きとスケルトンの違いは?

居抜きは前テナントの内装・設備が残った状態、スケルトンは内装をすべて撤去した状態で引き渡される物件です。居抜きは初期投資と開業期間を圧縮できる一方、業態が合わない場合は撤去費が逆に膨らむため、設備の業態適合度を見極めることが重要です。

造作譲渡料はどう決まりますか?

前テナントの希望額をベースに、残存価値・需要・撤退の緊急度で調整されます。減価償却の考え方や、原状回復費の見込み額(造作買取で前テナントが免れる金額)を踏まえて交渉します。INUKIBAでは妥当性の判断をサポートします。

開業までどれくらいかかりますか?

条件が固まっている前提で、物件決定から開業まで2〜4か月が一つの目安です。許認可・採用・販促の同時進行で短縮可能。スケルトンからの開業より1〜3か月短縮できるのが居抜きの大きな利点です。

自己資金はどれくらい必要ですか?

業態・規模で大きく変わりますが、小規模なバー・カフェで300〜500万円、20〜30坪の居酒屋・バルで800〜1,500万円が目安です。日本政策金融公庫の新創業融資制度などを活用すると、自己資金1/3程度から開業可能なケースもあります。

INUKIBAの仲介手数料はどのくらいですか?

賃貸借契約の場合、法定上限である賃料1か月分(税別)が標準です。造作譲渡が伴う場合の手数料体系は別途ご案内します。物件のご紹介・内見・条件相談はすべて無料です。

条件整理から、一緒に進めます。

業態・エリア・予算が固まっていない段階のご相談から、非公開物件のご紹介まで対応します。 出店判断に必要な情報を、最短ルートで整理します。